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日本に上陸、在留する外国人は皆、「出入国管理及び難民認定法」(以下入管法という)で定められた27この在留資格のいずれかに該当していなければ日本に上陸、在留することはできません。
27の在留資格は出来る仕事によって大きく下記の3つに分けられます。
在留資格 できる仕事 永住者
日本人の配偶者等
永住者の配偶者等
定住者どのような仕事に就くことも可能です。どんな仕事内容で雇っても問題ありません。 外交/公用/教授/芸術/宗教/報道
投資・経営/法律・会計業務/医療/研究/教育/技術
人文知識・国際業務
企業内転勤/興行/技能在留資格の範囲内の仕事しかできません。仕事内容が限定されています。 文化活動
短期滞在
留学
就学
研修
家族滞在
特定活動原則として仕事をすることができません。ただし、資格外活動許可を持っていればアルバイトをすることができます。
*資格外活動許可書をもっていても、どんな仕事でもできるわけではなく、a.1週間28時間以内(長い休暇は除く。聴講生、研究生、就学生はより短時間)、b.アルバイト先が風俗営業でないこと、が条件です。
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在留資格認定証明書交付申請を地方入国管理局に出す方法が一般的です。
- 日本で代理人が地方入国管理局に在留資格認定証明書の交付申請を行う。
- 在留資格認定証明書の交付を受けたら、外国人に送付。
- 外国人が在外公館(外国の日本大使館)に在留資格認定証明書を添付してビザ発給申請。
- ビザの貼られたパスポートを持って日本へ入国。
という流れになります。
代理人は在留資格によって、異なりますが、外国人本人の日本にいる親族や、雇用契約を結んだ会社の職員などがなることができます。
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以下のような書類が必要となります。
- 雇用契約書
- 会社案内、登記簿謄本
- 会社の決算書
- 外国人の履歴書
- 外国人の写真1枚(4cmx3cm)
- 外国人の卒業証明書、職歴証明書等
- 外国人のパスポートコピー
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まず、パスポートと外国人登録証を見せてもらってください。
- 在留資格が27の在留資格に該当しているかどうか
- 在留期限内であるかどうか
を確認しましょう。在留資格がなし、又は在留期限がすぎていたら、不法滞在です。
次に27の在留資格でも- 自由に働ける資格
- 決まった仕事しかできない資格
- 基本的に働いてはいけないが、資格外活動許可書をもっていれば働ける資格
と分かれています。
3に該当すれば、資格外活動許可書をもっているかどうか確認してください。もっていれば稼動条件を確認しましょう。持っていない場合は、地方入国管理局に申請し、資格外活動許可書をもらってから、採用してください。
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不法滞在の外国人とは、
- 27の在留資格のいずれにも該当しないにも関わらず不法に上陸して在留している
- 上陸時は27の在留資格のいずれかに該当していたが、期限がきれたにも関わらず更新も変更もせず、そのまま日本に在留している
のどちらかに該当する場合が多いです。
不法滞在の外国人をそうと知りながら不法に就労させると、事業主は3年以下の懲役または300万円以下の罰金に処せられますので、外国人を採用する場合、在留資格と在留期限を必ず確認するようにしましょう。
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行政書士に頼むメリットは何でしょうか。
アドバイスが可能
各在留資格別に要件や必要書類が異なりますし、どの在留資格に該当するのか、その外国人の経歴はどうか、などによって許可がおりるかどうかの判断が難しい場合もあります。国際業務に精通した行政書士はこれら外国人の在留資格に関わる申請のアドバイスが可能です。
本人に代わって申請することも可能
日本に在留する外国人は各種申請を行う際、本人自ら地方入国管理局に出頭して申請書類を提出しなければならないとされています。これは申請する外国人の同一性と申請意思を確認し、申請の結果を本人に確実に伝えるためです。
しかし、出入国管理業務の知識を有する行政書士は本人に代わって申請ができ、本人出頭が免除されます(出入国管理施行規則第6条の2)。- 申請人本人は、入国管理局への出頭が免除されるので、仕事や学業に専念できる。
- 入国管理局にとっては、必要書類の完備や一括申請が図られることにより審査事務処理の円滑化を推進することができる。
というメリットがあるからです。
なかなかお休みがとれない人や、忙しい人は行政書士に依頼することでその時間を仕事に当てることができます。
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入管関連申請の手数料を掲載します。(平成21年4月27日現在。変更される可能性もあります。)
名目 金額 更新、変更許可 4,000円 永住許可 8,000円 再入国許可 1回のみ3,000円 数次 6,000円 就労資格証明書の交付 680円 認定証明書交付申請 手数料はかかりませんが、書留郵便代として380円の切手を貼った返信用封筒が必要 *これとは別に行政書士の報酬が発生します。報酬は各行政書士が自由に決めることができますので、各行政書士にご確認ください。
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業務を依頼するにあたっては、「国際業務を専門にしている人」にお願いするというのが第一のポイントとなるでしょう。
また、「聞きたいことを納得いくまで説明してくれる人」を選ばれると良いでしょう。
国際業務をある程度専門に行っている行政書士は、「届出済証明書」というピンクのカードを所有しています。これは、入管関係の講習会をきちんと受講し、入管法施行規則の規定に基づく申請取次者として、行政書士会に届出を済ませている会員のみが所有しているものです。
法外な金額を請求する無資格のブローカーの存在もよく耳にしますので、怪しいと思ったら、行政書士かどうか確認してください。日本行政書士会連合会のウェブサイトから行政書士会員であるかどうかが検索できます。